お薬Q&A
Home お薬Q&A くすりの作用する仕組み

■くすりの作用する仕組み

くすりが効き目を発揮するためには、体の目的とする部位に到達することが必要です。ほとんどのくすりは、口からの服用(内服)、注射(静脈、筋肉、皮下など)、舌下、直腸や皮膚などを経由して用いられます。

中には、皮膚に塗るもの、点眼、点鼻などのように目的とする場所に直接投与するくすりもあります。内服した多くのくすりは、胃を通過して十二指腸や小腸から血管の中に入り(吸収)、肝臓を通過して血流により体内を循環し目的とする部位に到達します。吸収の時、多くのくすりは腸壁と肝臓で化学的に変化(代謝)を受けます。
注射は吸収の過程がなく最初に血流に入って全身に運ばれた後に代謝されるので即効性があります。

体の中では常に様々な生物学的機能が働いて生命を維持しています。くすりがその効果を発揮する仕組みの多くは、くすりが体内の細胞や酵素などの物質との相互作用によるものです。ほとんどの細胞の表面には多くの異なる受容体が存在し、体内で作られる神経伝達物質やホルモンなどはこれらを介して細胞活動に影響を与えています。

くすりは、これらの受容体を刺激して細胞の活動を増減する反応を誘発(作動薬)したり、生体内の物質が受容体と結合するのを邪魔(遮断薬)して、細胞反応を妨げるか減らすことで目的とする作用を発揮します。

例えば、気管支喘息に用いられるくすりには、気管支を拡げる受容体刺激する働きのものと気管支を収縮させる受容体を邪魔するものがあります。
受容体ではなく細胞の化学反応を調節している酵素に作用して目的の効果を発揮するくすりもあります。酵素を標的とするくすりには、酵素の働きを活発にするもの(賦活薬)とその働きを弱めたり妨害したりするもの(阻害薬)があります。
コレステロールを下げるくすりのなかには、コレステロール産生に重要なHMG-CoA還元酵素を阻害する働きのものがあります。

以上のように、くすりは生物学的機能に影響を及ぼすことで目的とする効果を発揮していますので、目的としない作用(副作用)も起こることがあることはくすりの宿命です。(参考文献:メルクマニュアル家庭版)

望星薬局 薬剤師
三溝 和男

↑上へ戻る
お薬Q&Aトップページへ

最終更新 2009年 3月 23日(月曜日) 11:20
 

Powered by JoomlaGadgets